図書室あと地

褪せた灰桃色のカーペット。

筆記開示のような、のような。

2月からずっとこんな調子で、私の身の周りの範囲で書けることだけを書いている。

始めたときはこんなつもりじゃなかったんだけどなぁ。でも書かないよりは、ましだよなぁ。

なんて思いで、途切れ途切れに続けている。

 

壊れることだけが正しいとされる夜もあっていいはずだから、今日はへんなことばっかり言おうと思う。

 

今日の私の午後休は15時30分から始まった。ちなみにお昼は食べずにその時間になっていた。私が自分で決めてそうしたことだ。だから憐むことはないんだけど、我ながら自分かわいそうだなと思ったから少しだけ心配してほしい。

 

そう、心配してほしいんだ。

一年くらい前に、ひとり立ちしたての同期が愚痴ばっかり言っていたのもこんな時期だった。今なら少しは気持ちがわかる気がする、気がするだけなのかもしれないけれど。

心がおかしくなるのが自分でわかるのは、けっこうこわいものがある。

 

異動が決まってからわりとずっとだけど、あっちこっちにやることがあって、同行すれば事務仕事が追いつかず事務所に篭ることも許されず。身体がばらばらになりそうな感じがしている。ここ最近はそれにも慣れたのか感じなくなった。

絶対に準備不足の営業デビューは、焦りとか通り越して諦めと開き直りで大丈夫な気がしてきている。準備もへったくれもない引き継ぎも同じ腕に抱えている。どうせ日を数えれば勝手に電話がかかって来る毎日が始まって、私は自分の後任と自分自身をいっしょに育てて一人前にすることになる。

始まってしまえば地獄でも息は続くんだろう。そんな気持ちで、徐々に増えていく労働時間を眺めている。頭が死んでいく。そんな感覚だけは客観視できている。

昨日も今日もタイムカードの出勤を忘れた。2日連続退勤だけしている。私の存在は社内データでは-2だ。今日は外部関係者に挨拶しただけで「日に日におかしくなりますね」と冗談交じりに言われた。

車の鍵を締め忘れていた。廊下の電気をつけたまま寝てしまった。

なかなか、きている。

 

去年の夏みたいだ。あのとき私を救ってくれたのは上司だった。できない仕事量を受けるな、勝手に仕事を増やすな。できることから手をつけて確実に終わらせろ。言うとおりにしたら仕事が回るようになった。今思えば当たり前だけど、目の前にあったあの時はただ自分で増やした仕事に溺れていた。

あれからだ、私が上司の助言に従うようになったのは。本当は今もまた助けてくれたらと思う。でもきっと頼む相手が違うだろうとも思う。

今だって心配はしてくれている。代休が取れないこと、半休にしてもなかなか帰れないこと。指摘はされている。早く帰ってくれと言われている。それでも帰れない。申し訳ないことだけれど、「要領が悪い」と言われているような気にさえなる。そんなことないのは、頭ではわかる。自分を罵る言葉は大体が自分の声だ。

もう一度私を正してはくれないだろうか。けれど、そうもいかないのが3年目、だろうか。

 

仕事にばっかり熱を注ぎたいわけでもない。

高校のころは、言葉と声だけになって生きたかった。肉体は邪魔をするから。からだ以外で鋭く、世界に切れ込みを入れたかった。大学に入って人間をめざしたのだって、言葉に力が欲しかったからだ。

人間になりたがった私は、いつからかまっとうに振る舞える人間に向かっていった。なろうとして、なれないことに苦しんだ。

だけど今だって、真人間なんてまっぴらごめんだ。

 

私が好きでたまらなかったひとに、私の言葉だけを愛してくれと伝えたい。

私自身が邪魔だ。ただ言葉だけ、心の傍に置いて愛してくれれば。そうしたら言葉は永遠にそこにいて、励まし、慰め、背中を押せる。

 

ずっと心に残る言葉ってあるじゃないか。

世界の真理を掴みたいんだと語った彼女は、今どうやって生きているだろう。

わけがわからなくても、心を掴まれる表現はある。

まっとうでなくていい。理解されなくていい。

ただ、あんたの心だけ刺したい。

 

どうせ生きるなら、そんな言葉になってやりたい。